中国では最近、
「忙しくて仕事をするヒマが無い!」
という冗談交じりの話を聞くようになった。
何がそんなに忙しいのか?
習近平(→)思想の学習だ。
中国共産党は現在、
「習近平思想を徹底学習するテーマ教育」
を展開中だ。
中国政府、企業、大学などあらゆる組織で、上から下まで習近平思想の勉強会を繰り返していて、それが余りにも忙しくて仕事をするヒマが無い。
幹部たちは習近平思想の理解を競う論文執筆に大わらわ。
少人数の読書班では、習近平の著作集を何冊も読み込み、意見を述べ合う。
いま中国のエリートたちが必死なのは
「習近平思想の学習に、自分はどれだけの時間を費やしたか」
とのアピール合戦だ。
そして政策立案で優先されるのは「中国式現代化」や「共同富裕」など
「いかに習近平の教えや共産党の指導に忠実か」
が基準となる。
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ダチョウという鳥は非常にアタマが悪くて、何か解決できない現実問題にぶつかると、
アタマを砂の中に埋めてしまう習性
を持っているという話があります
アタマを砂の中に埋めて現実を見なければ、問題は消えて無くなると考えているのでしょうか?
いま中国は、不動産バブル崩壊や若者の失業問題、人口の減少など非常に深刻でさまざまな現実問題に直面しています
見たくない現実を前にして、中国社会は「習近平思想」という砂の中にアタマを埋めようとしているみたいです
今から数十年前にも、「毛沢東思想」という砂の中にアタマを埋めて、中国社会は大混乱に陥り、食料生産が滞って数千万人の餓死者を出しました
歴史から学ばない人たちというのは、同じような過ちを、何度も何度も繰り返すみたいですね
ちなみに生物学者に尋ねると、アタマを砂の中に埋める習性は、ダチョウの場合にはウソだそうです
中国共産党の場合は、ホントのようですけどね
なお日本のお役所や大企業で「夜の勉強会」というと、銀座の高給クラブなどで接待したりされたりすることを指す場合もごくマレにあるようですが、それとは関係ありません
(^_^;)