イベルメクチン 特効薬か

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新型コロナウイルスの感染が世界に広がるなか、オーストラリアの大学が4日、アタマジラミ症などの寄生虫感染症の治療薬「イベルメクチン」が、新型コロナウイルスの抑制に効果があったと発表しました。

これは、オーストラリア南東部メルボルンのモナッシュ大学の研究チームが発表したもので、アタマジラミ症などに使われる抗寄生虫治療薬の「イベルメクチン」が、実験の結果、新型コロナウイルスの抑制に効果があったとしています。

「1回量のイベルメクチンで新型コロナウイルスの複製を

 48時間以内に止めることができました」

   (モナッシュ大学 カイリー・ワーグスタフ博士)

「イベルメクチン」は、2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した

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大村智・北里大学特別栄誉教授が発見した放線菌から開発され、年間3億人の治療に使われる寄生虫による感染症治療薬で、オーストラリアなどですでに30年以上、使われています。

モナッシュ大学では、今後、「イベルメクチン」の臨床試験を行い、できるだけ早期に新型コロナウイルスの治療薬として応用したいとしています。

イベルメクチンはクリアランスが極めて低く、また血中イベルメクチンの93%程度はアルブミンと結合している。

肝臓で代謝を受けたイベルメクチンはヒドロキシル誘導体となるが、これら誘導体の水溶性は低く、ほとんど尿中排泄されない。

このような化学的・薬理学的性質から、血中半減期はかなり長く(およそ47時間程度)、致命的な副反応はほとんど見られないために、臨床上大変有用な薬物である。

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